消えた給与ファクタリングサービスの今

以前、給料日に支払うことを条件に、給料から手数料を引いた金額を前払いしてくれるサービスがありました。給与ファクタリングとも呼ばれるこのサービスは、貸金業にも近い業態でありながら、高額な手数料を取ることで違法性が疑われ、たびたび問題になっていたのです。最近では見かけなくなりましたが、このファクタリングサービスが消滅したわけでありません。給与ファクタリングサービスは法律に抵触しないように業態を変えています。

例えば利用者が業者に商品を売る約束をして先に入金してもらい、後日商品を売る契約をします。商品は送ることができない場合は、給料日に、入金してもらった金額に手数料(違約金)を加えた金額を払うという回りくどい方法や、業者からネット上の画像データなどを購入し、別の業者に転売して現金を得た後、画像を販売していた業者には給料日までに支払いをするなど、後払い式のものがあります。もちろんこの場合の転売先と販売元は提携関係にあり、パチンコのような3店方式で違法にならないように工夫をしているのです。ファクタリングサービスは法律とのいたちごっこで様々な業態に変化していますが、根本的にはやっていることは同じです。

必要としている人がいるから存在している必要悪ではありますが、ファクタリングサービスに依存しすぎてしまうと高い手数料で余計苦しくなってしまいます。ファクタリングサービスは一時しのぎでしかないので、根本的な問題が解決できるように努力することが大切です。

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