債権譲渡によって入金期日前に売掛債権を現金化する方法は、買取型のファクタリングと呼ばれます。ファクタリングは債権譲渡によって資金調達を行う方法というイメージがありますが、買取型だけでなく保証型も存在します。保証型は売掛債権の回収に保険をかける方法であり、取引先が倒産などで回収不能となった場合にはファクタリング会社から保証額の支払いを受けます。この方法は売掛債権を手放すことなく回収不能のリスクを減らすのが特徴で、取引先の倒産や受取手形の不渡りなど適用のタイミングは契約内容によって異なります。
債務超過や赤字決済、税金や社会保険料の滞納などが問題で銀行から融資が受けられないような場合には買取型のファクタリングを利用するとよいでしょう。このタイプは債権譲渡なので、銀行融資のように企業自身ではなく売掛先企業の信用力が問われます。債務超過など財務状況に問題を抱えている場合でも素早く経営資金を確保できます。保証人や担保も用意する必要がないため気軽にサービスを利用できる点も大きなメリットです。
銀行からの融資は借金なので返済が負担となりますが、債権譲渡は借金ではないので負担とはなりません。多くの売掛債権を抱えていても実際に入金されるまで1か月から2か月ほどかかると、経営資金が不足して黒字倒産する可能性があります。早期に債権譲渡を行ってキャッシュフローを改善すれば黒字倒産を防ぐことができます。当面の現金が不足して資金繰りに困っている場合も、買取型のファクタリングを活用するとよいでしょう。
